有効なムダ
問 積が9240となるような連続する3つの数を求めなさい。
この手の問題を解くとき、9240を素因数分解するのは王道です。
9240=2×2×2×3×5×7×11
これらを適当に割り振って
2×2×5=20
3×7=21
2×11=22
と3つの連続する数を作るわけですが、これをただ闇雲にやっているようでは時間がもったいない。
この問題を一見したときに、例えば「20×20×20=8000」を思い浮かべて「だいたい20あたりだな」と見当をつけることができたか。また、30×30×30は27000ですが、たった10づつ違うだけでこれくらい大幅に数字が増えることを経験的に知っていたか。あるいは知らなかったが気づくことができたか。こういったちょっとしたことの積み重ねが実力差になっていきます。
たまたま連続する数字にたどり着いただけなのか
それとも見当をつけて絞り込むという経験ができたのか。
たった1問でも次への糧という意味でちゃんと差がつくのです。
人によっては闇雲に解いた方が速かったもしれません。そういう人には見当をつけて絞り込む作業はムダに思えるでしょう。しかし、確実に進歩していくためには必要な回り道もあります。有効なムダを無意識にこなしていける人はいざというときに強さを発揮するものです
2012/11/20