文武両道

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文武両道

少し話がそれましたが、文武両道に話を戻します。

そんなわけで僕の勉強時間の中心は、通学中の電車内でした。2本電車を乗り継いでいましたが、それぞれ30分くらいづつ座って勉強することができました。おかげで、6年間合計すると結構な時間になりました(すぐにいい子ちゃんぶる僕のような人間にとっては、人目に触れているというのも良い効果をもたらしていたように思います、笑)。

中でも一番力を入れたのは英語でした。英単語・熟語はもちろん長文読解まで電車の中で毎日コツコツやりました。僕の英語の偏差値は最終的には80近くあったのですが、「電車内学習」抜きにこの成績はあり得なかったと断言できます。

こういう話をすると「どうしてそこまでして文武両道にこだわったのですか?」とよく聞かれます。それは一言でいえば、健全な人間でありたかったからです(のめり込みすぎて逆に不健全だったという噂もありますが…笑)。

逆に「いっそ学歴なんて気にせず思い切りスポーツに打ち込めばいいのに」と言われたこともあります。近畿大会に行くと「東大寺ってスポーツクラスあったんや」なんて他校の選手に言われ、「どうせ文武両断と思われてるんならもうそれでもいいかな」なんて思いかけたこともあります。

確かに、学歴なんて所詮「鞘」に過ぎないと思います。でも、その「鞘」に目を奪われるのもまた人の性ですから、いいものを揃えておくのに越したことはありません。僕の話を「ふん、ふん」とみなさんが聞いてくれるのも、ひとつには「学歴」があるからですよね?

鞘は無くとも身は光るなんて強がりを言ってみても、「鞘」が無ければやっぱり不便です。健全で説得力のある人になりたい。僕が文武両道にこだわった理由はそこにあったのではないかと思います。

2012/11/20

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